慈永会について
453号 発進塔:新年度にあたって
掲載日:2023年03月20日
多くの難題を抱える中にあって、特に地方に於いては労働人口の減少が顕著である。そんな中、慈永会・稲穂会では福祉・医療を実践している訳であるが、経営を安定的に維持・向上させるには、これ迄以上に根性を据えた取り組みが必要となっている。
去る3月22日に向こう一年間の事業計画と予算(案)に関する役員会を開催し、決定した所である。全国には三百万余の法人が存するが、この時期いずれも同様の事が行われたと考える。
各法人にはおのおの経営理念があり、それを実現する為の事業計画がある。事業計画は短期・中期・長期に分けて立てるのが通常であるが、不確定要素が多い昨今の状況では、それを定める事すら困難である。というのはロシアのウクライナ侵略が泥塗れになっており、どう決着がつくのか見透かせないことや円安物価高が続いており国民の可処分所得も減少し続けていること、近い将来に起こるとされている東南海地震に対する備え、気候変動による災害対策、超少子・高齢化と多死社会における人口減少、等々数えあげると限がないし、備えなければならないと考えている。その為にも社会福祉法人慈永会と社会医療法人稲穂会はいずれも公益性が高い存在であるからこそ、両法人が協力することで経営基盤を強化し、グループを形成して一貫グループとしているのである。一貫とは孔子の言葉で「吾一をもってこれを貫く。一とは忠恕なり」に由来している。忠恕とは他人に対する思いやりの心のことである。
事業計画は左記の通りで前年と大差ない。
1.人権擁護
2.安全の確保
3.人材の確保及び育成
4.経営の安定化
5.業務の効率化及びサービスの向上
6.50周年記念事業の実施
7.環境保全への取り組み
この中で皆さんに特に強調しておきたいのが人権の擁護と資質の向上である。人権に関しては、人は生まれながらにして自由・平等の権利を持っており、それが1789年のフランス革命に由来し、憲法にも記されていることは1月の新年の挨拶以来、繰り返し述べている所である。
またアナログ派の私が言うのもおかしいが、デジタル化と事務系の業務内容転換が急務である。中途半端なデジタル化した侭の日本はドイツに先を越されて了った。今の侭だと日本の存在価値はますます低下するであろうし、我々もそうなると懸念される。
次に新年度は給与規定を見直す予定にしている。皆さんの期待に添うか判らないが努力してみる積りでいる。
ついでに
以前、職員旅行で雲仙の宮崎旅館に泊まったことがあった。ロビーに入るとまず、福沢諭吉の訓言を書いた扁額が目に留まった。覚えている人もあるかと思うが、7節の内の2節を改めて書いてみる。
『世の中で一番尊い事は 人の為に奉仕して決して恩に着せない事である』
『世の中で一番美しい事は 全てのものに愛情をもつ事である』
草木にも水をやったり光を当てて下さい。
一貫グループ会長
永野 義孝
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